タイトル
 
1 地域・気候・生活
弁護士 日本最北の弁護士会です。
修習生 寒そうですね。
 1月から2月中旬までは真冬日(最高気温が氷点下)が続きます。 でも、室内は24時間暖房ですし移動は自動車ですから、日常生活は東京などよりずっと暖かです。 旭川の喫茶店でコーヒーを注文すると、冬でもアイスにしますかホットにしますかと訊かれます。 寒いおかげで生ものは腐らないし、ゴキブリもいません。 杉の木がありませんから花粉症に悩まされることもありません。 私の経験では、梅雨や猛暑、熱帯夜の方が真冬日よりずっと辛いです。
 雪はどのくらい降りますか。
 11月下旬から3月一杯は街に雪が積もります。スキーシーズンも概ねこの期間です。 降雪量は多いですが、旭川は盆地なので、吹雪いたりドカ雪が降ったりすることは稀です。
 それ以外の季節はどうですか。
 5月の連休明けに桜が咲きます。 その後の新緑と花が咲き乱れる風景の美しさと爽やかさは例えようがありません。 真夏は30度を超える日も一週間くらいあります。 9月下旬から山が紅葉し、10月下旬になると雪がちらつくようになります。
 旭川のセールスポイントは何ですか。
 物価が安いこと。食べ物がおいしいこと。札幌や東京とのアクセスのよいこと。周辺に豊かな自然が残っていること。 自然災害が少ないこと。などでしょうか。住宅地は坪数万円ですから、一戸建てを手にすることは容易です。 意外に思われるでしょうが、市内に魚市場があり農産物だけでなく水産物も新鮮で豊富です。 札幌とは30分毎に運転されているJRの特急で1時間20分、東京とは1日6〜8往復の飛行機で1時間40分でつながっています。 大雪山を始め、道北には安く泊まれる温泉が沢山あります。 車で30分以内に行けるゴルフ場が8ヶ所あり、首都圏の半分以下の料金でプレーできます。 地震はありませんし、台風や集中豪雨は外国のニュースのように聞こえます。

2 弁護士業務の地域性
 旭川地裁の管轄区域は四国より広いと聞きました。
 自家用車を使うと、旭川市から最北端の稚内市まで4時間、オホーツク海沿岸の紋別市まで2時間半、 日本海沿岸の留萌市まで1時間半、南に下って富良野市まで1時間という所要時間です。
 移動が大変そうですね。
 旭川地裁支部(稚内、紋別、名寄、留萌)だけでなく札幌地裁本庁、 同地裁滝川支部、釧路地裁北見支部などの事件を抱えている弁護士も少なくありません。 確かに移動は疲れますし、営業的に非効率であることは否めませんが、 雪のない季節のドライブは、渋滞も信号機さえめったにないといった状況ですから、車好きには応えられません。 出張のついでに温泉に立ち寄ったり、美味しいものを食べたりという楽しみもあります。
 事件に地域的な特徴はありますか。
 屋根から落ちた雪で駐車中の車が壊れたとか、蟹の密漁とか、ロシア人の国選弁護事件など、 北国ならではの事件も無くはないですが、日常的に取り扱う事件に特徴があるとは思いません。 破産や債務整理の相談希望が多く、その処理に手を焼いていますが、これは全国どこでも同じ状況でしょう。
 管内の人口、産業、弁護士としての収入などはどうですか。
 旭川地裁の管内人口は80万人弱で、旭川市と周辺町村を合わせた地域に約半数が住んでいます。 旭川市は、人口36万人の中核都市ですから、官公庁の出先機関、病院、大規模小売店などが目につきます。 豊富な森林資源を利用した製紙工場、高級家具工場などもあります。 旭川市の周辺は稲作、その外側には畑作の地域が広がりますが、北部一帯は酪農地帯です。 海に面した稚内、紋別、留萌は漁業と水産加工業が中心ですが、稚内は利尻・礼文の玄関口として観光都市の一面もあります。 弁護士の収入の平均は、単価の高い事件が少ないですから、全国的にみて高い方ではないかもしれませんが、 先にお話ししたように物価が安いですから、釣り合いはとれていると思います。