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2009年12月2日 改正貸金業法の早期完全施行等を求める会長声明
 経済・生活苦での自殺者が年間7000人に達し、自己破産者も18万人を超え、多重債務者が200万人を超えるなどの深刻な多重債務問題を解決するため、2006年12月に改正貸金業法が成立し、出資法の上限金利の引下げ、収入の3分の1を超える過剰貸付契約の禁止(総量規制)などを含む同法が完全施行される予定である。
 改正貸金業法成立後、政府は多重債務者対策本部を設置し、同本部は@多重債務相談窓口の拡充、Aセーフティネット貸付の充実、Bヤミ金融の撲滅、C金融経済教育を柱とする多重債務問題改善プログラムを策定した。当会でも、旭川法律相談センターの相談枠の中に、一般相談の他クレサラ枠を特別に設け、クレサラ相談の回数を多くする等の積極的な対策を行ってきた。また、稚内、名寄、留萌、紋別、富良野など、多重債務問題が特に深刻な司法過疎地に法律相談センターを開設するなどして多重債務対策に積極的に取り組んできたところ、多重債務者が大幅に減少し、着実にその成果を上げつつある。
  他方、一部には、消費者金融の成約率が低下しており、借りたい人が借りられなくなっている、特に昨今の経済危機や一部商工ローン業者の倒産などにより、資金調達が制限された中小企業者の倒産が増加しているなどを殊更強調して、改正貸金業法の完全施行の延期や貸金業者に対する規制の緩和を求める論調がある。実際、最近であるが、平成18年の貸金業改正法に対して、政府が見直しの方向を打ち出したとの新聞報道があった。
  しかしながら、1990年代における山一証券、北海道拓殖銀行の破綻などに象徴されるいわゆるバブル崩壊後の経済危機の際は、貸金業者に対する不十分な規制の下に商工ローンや消費者金融が大幅に貸付を伸ばし、その結果、1998年には自殺者が3万人を超え、自己破産者も10万人を突破するなど多重債務問題が深刻化した。
  改正貸金業法の完全施行の先延ばし、金利規制などの貸金業者に対する規制の緩和は、再び自殺者や自己破産者、多重債務者の急増を招きかねず許されるべきでない。今、多重債務者のために必要とされる施策は、相談体制の拡充、セーフティネット貸付の充実及びヤミ金融の撲滅などである。
  そこで、今般設置された消費者庁の所管乃至共管となる地方消費者行政の充実及び多重債務問題が喫緊の課題であることも踏まえ、当会は国に対し、以下の施策を求める。

1,改正貸金業法を早期(遅くとも本年12月まで)に完全施行すること。
2,自治体での多重債務相談体制の整備のため相談員の人件費を含む予  算を十分確保するなど相談窓口の充実を支援すること。
3,個人及び中小事業者向けのセーフティネット貸付をさらに充実させること。
4,ヤミ金融を徹底的に摘発すること。
5,過払い金返還を求めた案件を、事故情報として信用登録情報機関へ登録する例が未だに散見されることに鑑み、金融業者及び信用登録情報機関に対する指導を強化すること。
2006年11月6日 教育基本法の改正に反対する会長声明
 かねてより継続審議となっていた教育基本法改正案について,今回の臨時国会において実質的な審議が始まっており, 近々に衆議院を通過するのではないかと思われる状況にあります。 当会としては,現状のままの改正案が,十分な国民的議論を欠いた状態で可決・成立することに強い危惧を覚え,より一層慎重な審議を求めます。
 そもそも,教育基本法は,現行法の前文に格調高くうたわれているように, 戦前の国家による教育介入への深い反省に基づいて,日本国憲法の理想を実現するために制定されたもので,特に「教育は,不当な支配に服することなく, 国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきものである」と宣言する法10条第1項はその根本規範とも言うべき規定です。 しかし,今回の改正案は,この第1項の後半について「この法律及び他の法律に定めるところにより行われるべきもの」との表現に変えています。 これによって,この条文が本来持つ教育についての国家からの中立性保障の要素が弱められ, 多数決原理によりさえすれば,憲法の保障する少数者の権利への配慮を欠いた教育への介入が行われかねないとの危惧を抱かせます。
 もとより当会としても,教育の現状についての問題意識は共有していますが, 様々な問題状況の解決は,現行法2条の規定するように「実際生活に則し,自発的精神を養い,自他の敬愛と協力によって」成し遂げられるべきものです。 少なくとも,この2条を改変し,「教育の目標」として「徳目」といった曖昧な概念, それこそ少数者の内心の自由への侵害を招きかねない概念を掲げることによって解決する問題ではありません。
 このような理由から,当会としては教育基本法の今国会における拙速な可決・成立には強く反対するとともに, 多くの市民の皆さんに問題点をご理解いただき,国会審議を注視していただくようお願いするものです。


2006年6月5日 弁護士から警察への依頼者密告(いわゆるゲートキーパー)制度の立法化に反対する会長声明
 政府の「国際組織犯罪等・国際テロ対策推進本部」は,2004年に策定した「テロの未然防止に関する行動計画」に基づいて, 不動産売買・資産管理等の一定の取引について,弁護士にも,依頼者の行う疑わしい取引を政府の金融情報機関に通報する義務及び通報したことを依頼者に秘匿する義務を課す法律を制定しようとしています。 そして,2005年11月には,これまで金融庁に置かれてきた金融情報機関を警察庁に移管することが決定され,2007(平成19)年通常国会上程をめざして立法作業が進められています。
 そもそも弁護士は,法律専門家として,依頼者の正当な法的利益を確保することを職責としていますが, 依頼者との信頼関係に基づいて事件等の背景にある全ての事実関係を明らかにしていただかないと,その依頼者にとって最善の法的助言・解決方策立案をすることができません。 ところが,上記のような疑わしい取引を通報する義務が弁護士に課されているとなると,依頼者が弁護士に全ての事実を隠さずに打ち明けることに躊躇を覚える結果となり, その結果,事実関係について十分把握した上での法律に則った適切な行動の助言ができなくなり,かえって違法行為を助長することにもなりかねず,弁護士として適切な職責が果たせないことになります。 更にそればかりではなく,政府機関から独立した存在として,特に刑事事件ではまさに警察等の捜査機関から市民の人権を守るという弁護士職への信頼を低下させることにもなります。
 上記の立法化に当たっては,弁護士の守秘義務の範囲内の事項については通報義務の対象としないとの除外規定が置かれることになりますが,これだけでは問題は解決しません。 なぜなら,一般の依頼者には自分が弁護士に相談しようとする事項が弁護士の守秘義務の範囲に属するのかどうかが相談前には判りませんし, 相談したら守秘義務の範囲外だったという場合には後で自分の知らない間に通報されてしまうことになります。 これでは弁護士と依頼者との間に信頼関係を築くことは到底不可能です。「テロの未然防止」の美名の下に失われるものが余りに大きいのです。
 このような理由から,当会としては弁護士から警察への依頼者密告(いわゆるゲートキーパー)制度の立法化に強く反対するとともに, 多くの市民の皆さんに立法化の問題点をご理解いただき,我々とともに反対の声を挙げていただくようお願いするものです。


2006年3月29日 未決拘禁法案についての会長声明
 未決拘禁法案が国会に提出され,趣旨説明も始まった。未決拘禁については様々な問題があるが,とりわけ代用監獄問題が大きなテーマであった。
 捜査当局が身体拘束・収容を自白強要の手段として利用する日本独特の代用監獄制度は,捜査と拘禁の分離を求める国際人権基準に違反し,国内外から厳しい批判に晒されてきた。 被疑者の身体拘束が捜査に利用されてはならないのであり,代用監獄制度は廃止されなければならない。
 ところが、今回の法改正では、代用監獄が廃止されなかったのは勿論,その廃止の方向性すら明示されなかった。 監獄法施行以来百年を経てようやく,未決者の処遇に関する規定が根本的に見直されたわけであるが,なお代用監獄を存置する内容の当法案を認めることはできない。
 1980年(昭和55年)法制審議会は「関係当局は,将来,できる限り被勾留者の必要に応じることができるよう,刑事施設の増設及び収容能力の増強に努めて,被勾留者を刑事留置場に収容する例を漸次少なくすること」(漸減条項)という答申を全会一致で採択した。 これが専門家による代用監獄に関する論議の到達点である。しかし,現実は逆に進行した。代用監獄への収容が少なくなるどころか,いまや被勾留者の98%が代用監獄に留置されている。
 かような中での全面的法改正にあたり,なお代用監獄の存在を認知することは被疑者の代用監獄への収容を常態化することを認めることに他ならない。
 警察庁は通達により警察内部で捜査部局と拘禁部局が分離したので代用監獄の弊害がなくなったと弁明する。 しかしながら,分離以降も捜査が留置に優先する実態に変わりはなく,代用監獄での自白強要,人権侵害などの弊害事例は今なお数多く報告されている。 代用監獄の弊害の本質に変わりはない。国際人権(自由権)規約委員会による2度にわたる代用監獄廃止の勧告(1993年,1998年)は,分離以後のことである。
 弁護人との電話による外部交通が実現する見込みとなり、拘置所における弁護人の夜間・休日接見への道も開かれた。 さらに、刑事施設視察委員会と同様に留置施設視察委員会が設置されることになるなど評価すべき点も認められる。 しかし,自白強要の手段として用いられ,冤罪の温床となってきた代用監獄を温存することは,今後も以前と同様な弊害事例を重ねることになることは自明の理である。
 旭川弁護士会は、今回の法改正に当たり、代用監獄の廃止の方向が確認され,かつ,廃止に至るまでの間法制審の答申である漸減条項に沿って実務が運用されることを求めるものである。 以上が本法案に明記されない限り本法案の成立に反対し,国民とともにあくまでも、未決拘禁制度の抜本的改革と代用監獄の廃止を求めて、引続き総力を挙げて運動する決意である。


2005年11月11日 少年法等の一部を改正する法律案に反対する会長声明
 少年法等の一部を改正する法律案(以下「改正法案」という。)が、 本年3月1日閣議決定され、国会に上程されたが、その後の衆議院解散により廃案となった。 しかし、近く国会に再提出されることは必至である。
 この改正法案は、@14歳未満の少年の触法・ぐ犯事件に関する警察の調査権限の付与、 A少年院送致年齢の下限(14歳)の撤廃、B保護観察遵守事項違反による少年院等への施設収容、C国選付添人制度の導入を主な内容とするものである。
 当会は、このうち、Cの国選付添人制度の導入については、改正法案が、非行事実について争いがない場合であっても、 一定の重大事件において、家庭裁判所が職権で、弁護士である国選付添人を選任できるとしている点は評価するものの、 その他については、以下の理由から反対する。

1 14歳未満の触法少年・ぐ犯少年に対する警察の調査権限の付与について
     改正法案では、触法少年・ぐ犯少年に対する警察官の調査権限を認める。
 現行法では、触法少年や14歳未満のぐ犯少年に対する調査や処遇は、福祉的見地から児童相談所が優先して行うことになっている。これは、低年齢の少年は未発達であるが故に、被暗示性、迎合性が強いことから、これら少年に対しては、児童の特性に関し専門知識と経験を持つ児童相談所により、福祉的・教育的観点から調査されることが必要だからである。
 ところが、児童の特性につき専門性を有しない警察官に調査権限を認めることは、児童に対する福祉的・教育的対応を後退させ、長時間にわたる、強引なあるいは誘導的な取り調べが行われ、児童を心理的に傷つけるばかりか、誤った供述が引き出される危険が高く、冤罪を生むおそれが大きい。
 仮に、非行事件に対する児童相談所の調査・処遇に問題があるとすれば、児童相談所の人的・物的体制を強化すべきであって、警察の権限を強化して解決すべき問題ではない。
 また、改正法案はぐ犯少年である「疑いのある者」までも警察の調査対象としているが、ぐ犯とは犯罪ではなく将来法を犯すおそれがある非行類型にすぎず、このような者までも調査対象とすれば、警察の調査権限が殆ど無限定となり、警察による子どもへの監視が日常的かつ広汎に行われることになり、教育や福祉の分野との間で混乱を生じる危険性も高い。
 
2 少年院送致年齢の下限(14歳)の撤廃について
     改正法案では、少年院送致年齢の下限を撤廃し、小学生や幼稚園児までも少年院に送致できるような内容となっている。 しかし、触法少年、とりわけ重大な事件を犯すに至った少年ほど、被虐待体験を含む複雑な生育歴を有していることが多く、 そのため、人格形成が未熟で対人関係を築く能力に欠けており、規範を理解して受け容れるところまで育っていない子どもが多い。 したがって、14歳未満の子どもの再非行防止のためには、集団的規律を重んじた隔離施設である少年院による矯正教育ではなく、児童自立支援施設において、親代わりの職員とともに家庭的な環境の中で「育てなおし」をすることが必要なのである。 生育歴の中で自らが傷ついた体験を持っている少年は、自らが一人の人格として大切にされる経験を経て初めて、自分の犯した罪の重大性に向き合い、贖罪の気持ちをも持つことができるようになる。 神戸須磨児童連続殺傷事件の少年を受け容れた医療少年院においても、通常の少年院教育を施したのではなく、児童自立支援施設の手法を取り入れて「育てなおし」を行ったと言われている。 それほど児童自立支援施設の処遇は評価されるべきものであるにもかかわらず、なぜ、逆に少年院送致年齢の下限を撤廃する必要があるのか、その立法事実は,法制審少年法部会においても明らかにされなかった。
 
3 保護観察遵守事項違反による少年院等への施設収容について
     改正法案では、保護観察中の少年が遵守事項に違反し、その程度が重い場合には家庭裁判所の決定により少年院送致が可能となる。
 しかし、遵守事項を守らないことが、新たな「ぐ犯事由」といえる場合には、現行法上、ぐ犯通告制度(犯罪者予防更生法42条)があり、少年院送致することも可能である。 にもかかわらず、非行を犯すおそれがあるとまではいえないのに、単に、約束を守らなかったというだけで、少年院送致するというのは行き過ぎというほかない。
 いったん保護観察処分を言い渡した後に、新たな非行事実がないのに、少年院送致処分を言い渡すというのは、既に保護観察を言い渡した前の非行を考慮したと考えざるを得ず、少年を実質的に憲法が禁止する「二重の危険」にさらすものとして許されない。 このような制度を導入することは、少年と保護司との間の信頼関係に基づいて行われるべき保護観察制度にも変容をもたらす。保護司は、長期的な視点で、少年のトライ・アンド・エラー(試行錯誤)を見守り、立ち直りに向けた少年自身の努力を助けながら、更生へと導いていく。 そのためには、少年が保護司を信頼して、不都合なことや、ときに遵守事項違反を犯してしまった事実をも率直に話せる関係を築くことが必要である。 遵守事項を守らなかったら施設に収容されると脅されるような関係の中では、少年は保護司の前では、表面的に「良い子」を演じることになりかねず、保護司と少年との関係は表面的なものとなり、真に少年の立ち直りを図ることができなくなってしまう。 それは、今までボランティアである保護司に支えられて、概ね良い成果を誇ってきたわが国の保護観察制度の瓦解につながる。


2005年3月12日 司法修習生の皆さんへ
旭川弁護士会と司法修習生で対談を行いました。 これを読んで、もし、旭川弁護士会に興味をもっていただけたら、 こちらまでご連絡ください。


2004年8月4日 司法修習生の給費制の堅持を求める会長声明
 司法制度改革推進本部法曹養成検討会は、 本年6月15日開催の検討会において、平成18年度から司法修習生に対する給費制を廃止し、 一定額を貸し付ける貸与制を導入するとの意見の取りまとめを行った。 政府は、本年秋に予定される臨時国会に当該関連法案を提出する方針であるとのことであり、 司法修習生に対する給費制は廃止に向けて大きく動き出した。
 旭川弁護士会は、2003年(平成15年)9月25日、司法修習生の給費制堅持を求める常議員会決議を発表し、 給費制の廃止に反対しその堅持を求めたが、今般の情勢の変化に鑑み、 改めて司法修習生に対する給費制の堅持を求めるものである。
 司法修習生の給費制は、修習生に兼職を禁止し、24時間の修習専念義務を課する見返りとして司法修習生の生活を保障するための制度であり、 現行の司法修習制度の基盤となるものである。
 すなわち、法曹養成制度は単なる職業人の養成ではなく、国民の権利擁護と民主主義の根幹をなす法の支配の担い手となるべき質の高い専門家を養成する制度であって、 それは極めて公共性・公益性が強いものである。このような司法修習の重要性に鑑み、 司法修習生は修習に専念することとされ、そのために司法修習生の兼業・兼職を禁止して修習専念義務を課すとともに、 一方でその生活を保障するために給費制が取られてきたものである。 また、給費制は貧富の差を問わず、社会の幅広い層の中から多様で優秀な人材が法曹となることを可能としてきたものである。 その意味で、給費制は現行司法修習制度を根底から支えるものである。 しかるに、修習専念義務を課したまま給費制を廃止することは制度として矛盾するばかりでなく、 司法修習生の生計の維持を困難にするものである。
 新たに導入された法曹養成制度では、司法修習生になる前に2年ないし3年の法科大学院への在学が不可欠とされ、 その間に多額の学費や生活資金などの費用負担が加わる。 そのうえ、司法修習生の給費制が廃止されるとなれば、法曹になろうとする者の経済的負担が増大することは明らかである。 このような経済的負担の増大ゆえに法曹への志望を断念することになれば、 経済的富裕層のみに法曹資格が与えられ、法曹への多様な人材登用は望み得ないことになり、 社会、国民にとって大きな損失となる。
 貸与制を導入した場合、新人法曹が多額の負債を抱えて生活をスタートさせることになりかねず、 そのことは、特に弁護士となるものが経済的な理由から公益的な活動に参加しなくなるという事態を生じさせ、 法曹のあり方自体を変容させる危険性がある。
 また貸与制の下で、任官者や公益活動従事者には返済を免除する措置を講ずる制度を導入すつとの議論もあるが、 裁判官・検察官志望の者を特別に優遇するものであり、公平を欠き、平等の原則に違反し、 弁護士の日常業務が公的活動の側面を有していることを看過するものである。
 今時の司法制度改革においても、一方で司法の担い手たる法曹について量と質の拡充を図るべきものとされ、 他方で国は必要な財政上の措置を講じることが義務付けられている。 したがって、質の高い法曹を養成するための基本となる司法修習において、 財政事情を理由として給費制を廃止することは、司法改革の趣旨に逆行するものである。
 よって、司法修習生の給費制度を今後も堅持するように強く求めるものである。
以上



2004年8月4日 合意による弁護士報酬敗訴者負担法案に反対する会長声明
 本年3月2日、当事者の合意によって弁護士報酬を敗訴者負担とする制度を創設することを内容とする 「民事訴訟費用等に関する法律の一部を改正する法律案」(以下、本法案という)が通常国会に提出され、 審議未了のまま後続審議となっている。
 当会は、2003年(平成15年)5月26日、敗訴者負担制度の一般的ないし原則的導入は国民の司法へのアクセスを制御するおそれがあり、 特に経済的・社会的弱者にとっては裁判利用を萎縮させるものであることなどの理由から、 これに反対する決議をした。
 本法案は、起訴提起後に双方に起訴代理人がついている場合に当事者の共同申立により 弁護士報酬を起訴者負担とするという起訴手続上の制度を定めるものであり、 敗訴者負担制度を一般的ないし原則的に導入するものではないが、以下のように多くの問題がある。
 第1に、本法案は、起訴提起後の当事者の合意を前提としており、 起訴提起時における司法アクセス拡充の効果はほとんどなく、その立法趣旨が不明である。
 第2に、本法案は、当事者に弁護士報酬の敗訴者負担について合意するか否かの判断をさせるという負担を増やすこととなるうえ、 敗訴の結果の見通しのつきにくい状況においての判断となるため、合意するか否かにつき困難な選択を迫ることになる。
 また、合意するか否かが裁判所の心象形成に影響を及ぼしかねず、当事者が合意を心理的に強制されるおそれがある。
 第3に、本法案は敗訴手続上の制度を定めるものであるが、 起訴外の契約・約款で敗訴者負担の合意をすること(実体法上の合意)を禁止するなどの対策が取られていない。 そのため、本法案成立を契機として、消費者と事業者間の契約、労働者と使用者間の契約、大企業と中小零細企業間の契約のように、 社会経済的地位に優劣のある当事者間の契約や約款に敗訴者負担の合意が広く盛り込まれかねないこととなり、 そうなれば、劣位的地位にある者の訴訟アクセスは著しく阻害されることになる。
 実体法上の敗訴者負担の合意を禁止ないし無効とするなどの立法上の対策なしに本法案が成立した場合には、 その弊害はきわめて大きいものとなるおそれが強い。
 第4に、この制度を導入した場合、これまで不正行為訴訟において損害として認められてきた弁護士費用にどのような影響が生じるかも不明確なままである。
 よって、当会は、この法案に対し、これを廃棄にすることを求める。
 以上決議する。


2004年5月6日 名寄ひまわり基金法律事務所開設
平成16年5月6日、名寄市に「名寄ひまわり基金法律事務所」が開設され、 笠原裕治弁護士(32才)が着任しました。笠原弁護士は、東京都出身、平成13年10月司法修習を終了して 東京弁護士会に登録し、助川法律事務所で約2年半勤務弁護士として働き、「名寄ひまわり基金法律事務所」に応募しました。 同弁護士は、函館市で1年間の司法修習を行っており、そこでの経験から「地方であまり法律を知らない人のために 法律相談にのることができる、いわゆる町医者的弁護士をしてみたいと思うようになった」と動機を語っています。
「名寄ひまわり基金法律事務所」は、旭川弁護士会管内で3番目、北海道では5番目、 全国では27番目の「ひまわり基金法律事務所」になりますが、同事務所が開設されたことで、 旭川地方裁判所の支部所在地(稚内、紋別、名寄、留萌)には、それぞれ1つずつ法律事務所があることになりました。


2004年2月2日 留萌ひまわり基金法律事務所開設
平成16年2月2日、留萌市に「留萌ひまわり基金法律事務所」が開設され、 大谷和広弁護士(35才)が着任しました。大谷弁護士は、札幌市出身、平成13年10月司法修習を終了して札幌弁護士会に登録し、 小黒芳朗法律事務所で約2年間勤務弁護士として働き、「留萌ひまわり基金法律事務所」に応募しました。 同弁護士は、「丁寧な事件処理を心掛け、弁護士事務所のない地域に貢献したい。」と抱負を語っています。
「ひまわり基金法律事務所」は日本弁護士連合会(日弁連)に所属する全国で約2万人の弁護士が 月額1千円の特別会費を拠出して積み立てた「日弁連ひまわり基金」の援助を受けて全国から弁護士を応募して開設し、 日弁連、北海道弁護士会連合会(道弁連)、旭川弁護士会の支援を受けて運営される弁護士事務所です。 「留萌ひまわり基金法律事務所」は、旭川弁護士会管内では紋別に次いで2番目、北海道では紋別、網走、根室に次いで4番目、 全国では21番目の「ひまわり基金法律事務所」です。


2003年1月14日 高齢者障害者財産管理センターのページ開設

身体・精神に障害があったり、老人性痴呆・アルツハイマーなどにより自分の財産の管理が困難な方々のために、ご本人に代わってその財産を管理するなどの業務が行われています。そのご案内です。

   

2002年12月1日 紋別ひまわり基金法律事務所後任弁護士決定報告

平成13年4月、日弁連ひまわり基金により開設された紋別ひまわり基金法律事務所。初代所長弁護士として派遣されてきたのが松本三加弁護士ですが、その任期は平成15年3月までの2年間。この松本三加弁護士の後任として派遣されてくる弁護士が決まりました。

   

2002年12月1日 旭川弁護士会ホームページ開設
このHPのことです。弁護士に相談するにはどうすればいいかなど、一般的なことが書かれています。是非参考にしてください。

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